『弱いカードの採用理由』
今、ゲートガーディアンのデッキ構築にとても悩まされています。
なぜなら「現状、ゲートガーディアンが弱い」からです。
そう言うと多くの人が
「出せるだけでも凄い」と言ってくれます。
しかし出すだけでは満足できない理由が僕にはあるのです。
さらに多くの人が
「この世に弱いカードなんて存在しない。好きなカードで戦うべき」とお怒りになる事でしょう。
しかしそんなにゲートガーディアンの事好きではないのです。
そんな状況ながらも、僕はゲートガーディアンのデッキを組まなければならないという使命を持っています。一体どうしたら良いのでしょうか。
(目次がどうやってもバグる人生だった。バグる・ライフ。)
『弱いカードは存在する』
どう使っても弱いカードというものは存在すると思っています。
この言葉で勘違いしないで欲しいのは
「状況によって輝くカード」は弱いカードの部類に入れていないと言う事です。
《サイクロン》《ツイスター》《トルネード》の3枚を使って説明しましょう。
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。それらは再生できない。
言わずと知れた魔法罠カードを1枚破壊できるカード。
自分のカードも破壊出来るため、究極的にはコンボカードとしても機能します。
これ一枚で多くの(僕の)デッキを壊滅させる事ができます。
《ツイスター/Twister》 速攻魔法
500ライフポイントを払って発動できる。
フィールド上に表側表示で存在する魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
サイクロンの完全下位互換に見えますが、「状況によっては輝くカード」です。
まずライフを払うと言う事は《パーペチュアルキングデーモン》《魔力倹約術》とのコンボが可能です。
また「相手とのライフ差をつける」という性質を持つので、ライフの劣勢が有利につながるカードとのコンボが考えられます。
2012年の世界大会では【活路エクゾ】において「ライフを払いながら魔法罠を破壊できるカード」として《ツイスター》が採用されていました。
この【活路エクゾ】は、甲虫装機全盛期環境にも関わらず、なんと世界大会ベスト8にまで上り詰めました。マッチ一戦目は見事勝利しましたが、その後の相手の「自分の《発条機雷ゼンマイン》の召喚に自分の《神の警告》を撃ち、ライフを詰めて活路を断つ」という高度なプレイングの前に敗れ去りました。
(デュエル史に残る名勝負なので、非トーナメントプレイヤーの方も是非ご覧ください。)
現在ではより多くのライフを払える《コズミック・サイクロン》も存在しますが、そちらは《ゴブリンのやりくり上手》とのコンボが出来ないため、明確な差別化を以って採用する事ができます。
デッキ構築次第で《ツイスター》が《サイクロン》と比べて「輝けるカード」に化けること、お分かり頂けたと思います。
《トルネード/Tornado》速攻魔法
相手の魔法&罠カードゾーンにカードが3枚以上存在する場合に発動できる。
相手の魔法&罠カードゾーンのカード1枚を選択して破壊する。
《トルネード》は僕の考える所の「弱いカード」です。
確定で使うには相手にセット強要をしなければならず、そこまでやっても出来る事は相手限定で魔法罠1枚を破壊するだけ。そもそも発動条件を満たさせようとする事自体がトルネード自身の効果と相反しています。
サイクロンにチェーンする事で「同一チェーン上で同じカードが発動されている場合発動できない系カードの発動条件を満たしながら魔法罠カードを2枚破壊できる。」って役割を思いつきましたが、それなら最初からツイツイなり砂塵なりを採用するか他のカードをチェーンした方が良いって理屈に勝てませんでした。
トルネードをサイクロンより輝かせるには、まずはサイクロンを禁止にするところから始めなければならないと言えるでしょう。
禁止になってくれ。
『それでも使いたいカードがある』
「状況によって輝けるカード」と「どうやっても弱いカード」の違いをわかっていただけたと思います。
戦術的な意味で言えば、「どうやっても弱いカード」をデッキに入れる意味はありません。
そんなカード達を使っても許される採用理由があるとしたら、
それは『エンタメ性』か『愛』しかないでしょう。
むしろ、それらがあるデッキは、どうしようもなく美しい。
『愛』
「トルネード、はじめて買ったパックから出てきた思い出のカードなんだ」
「トルネードに救われるデュエルがあったからデッキから外せない」
「トルネードのイラストが好き」
「トルネ―ドのおかげで恋人ができました」
「トルネードと結婚したい」
「トルネード食べちゃいたいくらいかわいい」
「むしろ食べた事ある」
なんて言われたら、トルネードをサイクロンに替えろなんて、誰も言えないでしょう。
さて、僕がゲートガーディアンを愛しているかと言われれば、答えは否です。いないないばぁです。
「告白されたら付き合うか考えるレベルの好き」と「むしろ自分から告白しに行くレベルの好き」だけでも大分違うのに、
僕にとってのゲートガーディアンは「年に数回話すクラスメイト」程度の好きです。
攻略対象に成る可能性は秘めていますが、ちょっと恋愛の対象としては見れないです。
(とき迷宮メモリアル)
『エンタメ性』
デュエルをより楽しいものにするために、敢えて完全上位互換のあるカードを採用することも許されると思います。例として《モリンフェン》《壺魔人》などがあげられ、召喚するだけで場が和み、抱腹絶倒の千変万化、酒池肉林の潜影蛇手です。
キャラクターが使用しているカードを採用するのも、素晴らしいエンタメと言えるでしょう。
エンタメ性のあるカードを採用する場合の欠点として、高度なプレイヤースキルが求められる事が挙げられます。盤面に出力するだけの運命力、ネタを伝えるコミニケーション能力、相手を自分のノリに引きずり込むカリスマなど、デッキ構築の段階から盤外戦術を始めなければなりません。
ジョーのエンタメ性の方はどうかと言うと、そんな面白い人間でもなければ、迷宮兄弟の事も別に「年に数回話すクラスメイト」と同じくらいしか好きじゃありません。
そもそも、ゲートガーディアンはたいせつなおくりもの。
笑いの小道具にできようか、いやできない(反語)
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ではエンタメ性もゲートガーディアンへの愛も無い僕はどうしたら良いのでしょうか。
自分でかけた呪いにより「出すだけのゲートガーディアンはトルネードも同じ」になってしまいます。
三魔神を素材に出すというだけで、《デミウルギア》や《混沌カオソル》《ラッキーストライプ》とサイクロンがたくさんいます。
どうにか、サイクロンではなくツイスターを採用する戦略的理由を作らなければ、僕にゲートガーディアンを使う資格はありません。
ゲートガーディアンを「状況によって輝くカード」に仕立て上げるしかないのです。
『ワイの答えはこれや!』
ゲートガーディアンは一度特殊召喚してしまえば蘇生が可能な上に、サイクロンたちと違い、なんらかの弱体化もありませんし、サイクロンたちは素の攻撃力が3750もありません。
さらにゲートガーディアンは戦士族なので、ゲートガーディアンとゲートガーディアンでイゾルデを作ればゲートガーディアンがサーチできます。
このデュエルはこのまま勝ってしまいましたが、非現実的なプランではない事が分かるっしょ?
以前の構築では《星遺物に眠る深層》を使いまわすことで三魔神を揃えていましたが、《星遺物の導き》に同名ターン1が無い事を気が付きました。
こんな感じでネズミ算していけば色々蘇生できたりします。
ゲートガーディアンがいっぱい出れば強い!
メインデッキに入る蘇生可能なモンスターを攻撃力順に並べると
一位:4000
「異次元ジェット・アイアン号」
「極星邪狼フェンリル」
「時械神サンダイオン」
「ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン」
二位:3800
「獣神機王バルバロスUr」
三位:3750
「ゲートガーディアン」
となりました。
まぁ集めやすさとかまぁ考慮したらまぁ事実上まぁゲートガーディアンがまぁ一位みたいなもんですね。
しかもこの中で自分をサーチできるモンスターはゲートガーディアンだけなので、ゲートガーディアンは分裂復活して3750×2の7500で一位です。
あとがき
いかがでしたでしょうか?
いかがなものかと思います。僕は。
今回はゲートガーディアンを通して、僕がいつも悩んでいる事を語りました。
カードを採用する時「このカードはサイクロンか、ツイスターか、トルネードか」と
ちょっとでも考えてくれれば幸いです。
そして色々語りましたが、この「弱い論」は自分の中の美学でしかありません。
デッキは好きに組むのが一番です。
デッキとして完成させた人が一番えらいのです。
アデュー。